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  • 配車女子 とら子の「一配一会」

    資格だけでは測れない。物流現場が外国人材に求める「実践的スキル」の正体

     

    2026年9月27日

     
    • 20260927

     

    2024年4月に自動車運送業が在留資格「特定技能」の対象に追加されてから、もう1年以上経ちますね。

     

    でも、深刻な人手不足を感じながらも、外国人ドライバーの採用に二の足を踏む事業者さんって、まだまだ多いです。

     

    実際に私の周り、特に中小企業では進んでいません。

     

    なぜだと思いますか?

     

    実は、各種調査で採用をためらう理由として最大の懸念が「日本語能力や運転技術」「日本人ドライバーとのコミュニケーション」そして「採用に莫大な費用がかかるのに採用可能期間が限られていること」なんです。

     

    つまり、資格要件さえ満たせば即戦力になるわけじゃない。

     

    このブログを読んでくださっている方なら、もうおわかりだと思います。

     

    運送業の人手不足は、資格を持った人を連れてくれば解決するほど単純な問題ではありません。

     

    「資格合格」と「現場で働ける」は全く別の話

     

    特定技能1号の自動車運送業のうち、トラック運送業では、JLPTのN4以上、または国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)への合格が日本語能力の要件になっています。

     

    ただし、これは「トラックドライバーとして現場で十分なコミュニケーションができる」という意味ではありません。

     

    制度上確認されるのは、あくまで一定の日本語能力。

     

    一方、現場で求められるのは、荷主からの指示を理解し、配送先で状況を説明し、事故や遅延などの突発事象に対応する能力です。

     

    制度上の日本語能力と、仕事をするための日本語能力は同じではない。

     

    私はここが、外国人ドライバー受け入れを考える上で非常に重要なポイントだと思っています。

     

    そもそもJLPTは、トラックドライバーとしての実務能力を測る試験ではありません。

     

    「この人は日本語をどの程度理解できるのか」と「この人が配送現場で安全に仕事を遂行できるのか」は、別の能力です。

     

    だからこそ、採用時にN4かどうかだけを見るのではなく、実際の業務で必要になる日本語を理解できるかを見る必要があります。

     

    でも、現場の複雑な指示や、予想外の状況への対応には、もっと高い実践的スキルが必要なんです。

     

    言語習得と異文化対応、両方必須な理由

     

    採用後、外国人材が定着しない背景には、言語だけじゃなく「文化の違い」もあります。

     

    日本の物流現場って、実は細かいルールや暗黙の了解が多いんですよね。

     

    安全管理の徹底さ、報告・連絡・相談の文化、運行日誌の書き方——こういった「日本流」を理解してもらう必要があります。

     

    先行する企業さんの取り組みを見ると、受け入れ初期の1〜3ヶ月は、言語研修と現場実習をセットでやっている。

     

    ただ走るだけじゃなく、「日本の物流現場で働く」ための総合的な教育をしているわけですね。

     

    採用費用、思ってるより、ずっと高い。(これ標語にしてもええんちゃうか)

     

    ここが、多くの中小運送会社さんが驚く部分だと思います。

     

    外国人材を採用しようと思うと、結構な費用がかかります。

     

    • 入国手続きサポート・ビザ申請

     

    • 受け入れ前の日本語研修(数週間〜数ヶ月)

     

    • 配置後の継続研修・メンター費用

     

    • 医療・福祉サービスの手配

     

    • 通訳サービス(必要に応じて)

     

     

    これらを合計すると、一人あたり数十万円超になることもあります。

     

    ↑Logi-today「外国人ドライバー採用のリアル、費用・教育の現実解」より抜粋

     

    なお、外国人材の受け入れに関連して利用できる支援制度もあります。

     

    ただし、対象となる費用・企業・制度はそれぞれ異なるため、

    「外国人を採用すれば補助金が出る」と単純に考えるのは危険です。

     

    単独の中小企業だけで抱え込まず、複数社でコスト分担する仕組みも広がっています。

     

    「見えない壁」を越えるための現実解

     

    実務レベルで見えてきた成功パターンって、実はシンプルで、

     

    1. 採用前の適切な語学レベル診断


    単にN4合格の有無じゃなく、実践的な日本語理解度をテストする企業が増えてます。

     

    1. 入社後の段階的な実務研修


    最初は経験あるドライバーのサポートから始めて、徐々に独立運行へ。焦らない設計ですね。

     

    1. 継続的なコミュニケーション環境の整備


    日本語以外の言語対応、メンター制度、定期面談——「孤立させない」工夫が大事です。

     

    1. 業界全体での支援体制の活用


    単体だけでやらず、協会や組合の研修制度、共同採用プログラムを積極活用する。

     

    つまり、外国人材の受け入れって、「人を採用する」というより「人を育成する」という覚悟が必要なんですよ。

     

    やっぱり、現場が一番わかってる

     

    深刻な人手不足は、もう待ったなしです。

     

    でも、焦って「資格さえあればいい」と採用すると、結局うまくいかない。

     

    外国人ドライバーを本当に戦力化するには、言語能力、文化理解、現場実務のすべてをセットで考える必要があります。

     

    ここ数年、先行企業さんたちが試行錯誤を重ねた結果が、ようやく「現実的な採用・育成モデル」として見えてきました。

     

    これからのドライバー採用戦略を考える運送会社さんにとって、めちゃくちゃ重要な情報も盛り込まれていると思うので採用を検討される企業の担当者様は大手さんのモデルを学ぶのも一つの手段だと思います。

     

    本当に重要な事

     

    ただ、私はずっと言っていますが、外国人ドライバーにかける費用があるのであれば

     

    国内の雇用にその費用を投下すべきです。

     

    なぜ運送業が人手不足なのか。

     

    労働に見合った対価がないという問題を大きな要因の一つだと考えています。

     

    なぜそこを解決しようとしないのか。

     

    なぜ、外国人という新しい蓋で臭い物に蓋をしようとするのか。

     

    私は、外国人材を受け入れること自体を否定しているわけではありません。

     

    人手不足への対応として、外国人材を受け入れることも一つの選択肢でしょう。

     

    ただ、気になるのは、外国人材を受け入れることが「運送業の人手不足問題を解決した」ということになってしまわないかということです。

     

    それでは、本当の問題は残ったままです。

     

    外国人材を受け入れることは、人手不足への一つの対応策にはなるでしょう。

     

    でも、それによって「なぜ日本人が運送業で働きたいと思わないのか」という問題まで解決したことにはなりません。

     

    だから私は、外国人材にかけるお金を否定するのではなく、同時に国内雇用にももっとお金、時間、エネルギーを使うべきだと思っています。

     

    では、国内雇用にどう使うのか。

    私なら、

     

    ・ドライバーの賃金を上げる

    ・荷待ちや付帯作業を無償にしない

    ・教育期間を会社がきちんと確保する

    ・若い人が入ってこられる給与体系をつくる

    ・女性や未経験者が働ける環境を整える

    ・「運送業で働くこと」に将来性を持たせる

     

    こういうところに使います。

     

    日本人が「働いてみてもいいかな」と思える環境を整える。

     

    その土台をつくらないまま、外国人材を新たに採用しても、人手不足の根本的な解決にはならないのではないか。

     

    私はずっとそう考えています。

     

     
     
     
     
     

    コメント

    グンちゃん より:

    仕事はしんどいもの
    だからそれに応じたお給料が貰える
    働きやすさとラクな仕事は決してイコールでは無いと思います
    国はそれをイコールにしようとしてるとしか思えないです
    昭和的な考えかもしれないけど
    このままじゃいけない気がしてます

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