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    『適正原価=最低運賃』ではない。国が現場データを集め始めた理由

    2026年1月27日 New

     
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    1月22日、神戸市東灘区で行われた法改正スケジュールセミナーに行ってきました。     こちらのセミナーは近畿運輸局の方、神戸陸運局の方が講師となって   ・改正貨物自動車運送事業法   ・改正物流効率化法   について教えていただく内容でした。   今日のブログはそのセミナーで学んだ、1番大事なことをお伝えします。  

    「適正原価=最低運賃」じゃない!!

      昨年からいよいよ「適正原価」についてメディアもSNSもコンサル関連の人たちも動きが活発になってきたと思います。   で、そこで出てくるのが   「適正原価=最低運賃」という誤解。   いや、わかる。   私だって最初「適正原価」のことが何かさっぱりわからんかったんだから。   でも、22日のセミナーでようやく法的な解釈が出てきたのでご紹介いたします。       【適正原価】   国土交通大臣は、トラック運送事業に関わる運賃及び料金について、燃料費、全産業の労働者一人当たりの賃金の額の平均額を踏まえた人件費、減価償却費、輸送の安全確保のために必要な経費、委託手数料、事業を継続して遂行するために必要不可欠な投資の原資、公租公課等の、適切な事業運営の確保のために通常必要と認められる費用を的確に反映した積算を行うことにより「適正原価」を定め、告示することができる。     はい。 これです。     これをめちゃくちゃかみ砕いて言うと   適正原価は   ①ガソリン代   ②ドライバーさんの給料   ③トラックの買い替え代   ④安全のための費用(整備など)   ⑤外注した時の手数料   ⑥税金 など   の必要なお金を国が     「その必要なお金が会社に入るような運賃をもらいましょうね」     と設定したいうことです。     【必要なお金=原価】で国が定めたものが【適正原価】となるよ、という話です。     セミナー終了後、近畿運輸局の課長補佐の方に     「今後、運送会社は適正原価に自社の利益を乗せて運賃設計するってことで認識合ってますか?」   と質問したところ、   「はい、それで合ってます。適正原価は原価でそれを収受しても±0にしかならないので利益も乗せて運賃もらってください、ということです」   と回答もいただけました。     逆に言えば、   最低運賃=適正原価+自社の利益(ここはいくらでもいい)     になる、ということです。     なので適正原価だけもらっててもダメで、ちゃんと利益も乗せてお客様に案内することになります。    

    適正原価ってどうやって出すん?

      じゃ、この「適正原価」はどうやって出すのか。   実は今、すでに国が動いています。     これです。   私がXでも何回かポストしてるアレ。   国土交通省から配布されている「適正原価調査のお願い」です。   これは現場の事業者向けに回答義務付の書面調査でアンケート、というよりは原価算定のための実データの収集調査です。     見られた方はご存知だと思いますが、中身すごいからwwwwwww   ボリュームあり過ぎで圧倒された方もいらっしゃるかと思います。     ですが今回はマジでやる価値があります!!!   理由はいくつかありますが、特に重要なのはこの3つ。   ①行政のモデル値(ここ今までは大手運送会社の数字のみがベース)に現場のガチ数字が反映される   ②荷主側も交渉や社内説明で使える根拠ができる   ③業界全体の「適正なコスト」の認識がそろう(足並みがそろう!!!!)     ぶっちゃけ、ここを疎かにすると、行政は欠損データで原価の算定をすることになります。   つまり、現場のほんまの数字が反映されていない「適正(かもしれない)原価」が出来上がり、当然現場水準とはかけ離れたものになります。     そうなると、結局あとで現場である私らがしんどくなるわけです。     なので、ぜひぜひ回答してください!!!    

    調査協力しないと困るのは結局わたしら

      精度や政策はデータベースで設計されます。   データが出ない業界は、制度の外側に置かれる。   これは医療や公共料金の世界でも同じ。     今回の調査は、最低運賃に向かうための布石ではなく、適正原価の「基礎工事」の段階。   だからこそできるだけ沢山のデータを出すことで基礎が盤石なものになります。     「何も変わらない」とか「国がやることは信じられない」とまだふてくされますか?   それとも腹決めてやりますか?   と私たちは今問われています。     回答義務はあるけど回答しなくても罰則はない。   ただ、こうなる。   ①データがそろわない   ②モデル値として弱くなる   ③回答した業者の数字だけが反映されて現場との乖離が生まれる   ④結局現場に還元できずしわ寄せが増えるだけ   つまり、俺たち・私たちの困る未来が普通に来るだけです。   予定通り来るだけ。   この予定をぶっ壊すのも予定通りで受け入れるのも「今」の私たち次第。     「適正な運賃が必要」と思っているのであれば、ここはちゃんとしたデータを出しておくべき局面です。    

    まとめ

      運送業は国の根幹産業であり、産業の軸です。   運送業によってモノやヒトが動きます。   運送業がなければ正常な経済活動はできません。     1990年施行の物流2法。   規制緩和により多くの運送事業者が生まれました。   そして経済はさらに活性化され、日本が経済大国となりました。     しかし、その1990年を起点に私たち運送業は「コスト」と呼ばれるようになり、適正な運賃を収受することができないままでした。       約35年間、耐え忍んできましたがついに現場の声を反映した「原価」ができることになりました。   回答項目はとっても多いです。   時間もかなりかかると思います。   ですが、それだけ国も本気です。   運送業も現場の本気を見せるいい機会です!     国のやることは信用できない、今までと変わらんだろう、と思われている方もいらっしゃるかもしれません。   私もそうでした。   だけど、信じないで何もしなかったら本当に何も変わりません。     わかっていることは自分たち現場レベルの数字を拾おうとしている国があるのは事実、ということ。今までそんなことがありましたか?   今まで「大手」だけの声しか聞いてないじゃないか、と怒ったことはありませんか。私は怒っていました。   だからこそ、やっとこの現場レベルの声を聞こうと動いてくれた事実だけは信じたいと思っています。 このコメントを書いている現時点でまだ私もアンケートを役員と回答している段階です。正直非常に大変です。   だけどやる意義があると思っています。   今からでも遅くありません。できるだけ多くの声を届けましょう!!   本当に大変ですがわからないことは行政、トラック協会に聞いて教えてもらいましょう!   ここ一番で力入れていきましょう!一緒に、共に頑張りましょう!  
     
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