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配車女子 とら子の「一配一会」ついに「中継輸送」が国の政策に!?共用拠点化で何が変わるのか
2026年5月14日 New
ついに「中継輸送」が国の政策に!?共用拠点化で何が変わるのか
改正物流効率化法が参議院で可決・成立しました。
「中継輸送」を国が認定する制度です。
これ、単なる「新しい助成制度」じゃないんですよ。
日本の物流構造そのものが変わる転換点かもしれんかも!な話です。
「個社の工夫」から「業界インフラ」へ
これまで中継輸送は、各運送会社が個別にやってた取り組みでした。
東京から福岡への長距離案件で、自社の中間拠点を活用して「ここでドライバー交代しよう」というレベルです。
でも今回の改正は違います。
複数の運送事業者が共同で拠点を作り、地方公共団体も関与して、地域全体で「中継ハブ」を整備する。
これって何か、というと「国が進める運送業全体のインフラ化」の1つです。
なぜ今、この制度が必要なのか
背景にあるのは2024年問題です。
ドライバーの時間外労働が年960時間に制限される。でも荷物の量は減らない。
つまり今の法律ルールで運行させた場合、
「1台のトラック、1人のドライバーで運べる荷物の総量が減る」ってことなんです。
・東京から福岡の長距離案件 → 1人で往復できない
・でも荷主は相変わらず「東京発、福岡着」を求める
・では複数のドライバーでリレーするしかない
・そのために中間拠点が必要
だから国が「中継輸送を標準化しよう」と動いたのが今回の法改正です。
「バラバラな拠点」を「ネットワーク化」する
これが本当に大事なポイント!
従来の物流は、各運送会社が自分の拠点だけで完結してたんですよね。
A社は東京と大阪に営業所、B社は福岡と神戸に営業所、みたいに。
そうするとどうなるか?
・A社が福岡に荷物を運ぶとき、自社拠点がない
・だから下請けのC社に頼むしかない
・C社も利益を出すために、さらに下請けのD社に…
・結果、多重下請け構造が生まれるリスクが発生
この仕組みが、適正運賃が払えない根本原因の1つでした。
でも改正制度なら、地域の運送事業者が共同で「大阪中継拠点」「岡山中継拠点」を作る。
すると:
・A社も参加、B社も参加
・複数社が共用する拠点だから、投資も分散
・下請けに頼らず、業界内で完結
・利益配分がシンプルになる
つまり、多重下請けを減らす仕組みとして機能するのではないか、という現状課題の解決策の一つと考えているはずです。
地方公共団体が関与する意味
ここも見逃せないポイントで、
従来の施策って「運送会社さん、頑張ってくださいね」という他人事だったんですけど
今回は地方自治体が助言・協力する努力義務を持つようになります。
なぜか?
・地方の物流が活性化する
・雇用が生まれる
・インフラ整備で地域経済が動く
・結果、地方創生に貢献する
つまり、運送業の問題が「全国的な物流課題」に昇華する可能性を見越してるってことなんですよ。
単なる業界対策じゃなくて、国家戦略になったんです。(ちょっと大げさかもしれんけども)
支援措置が「5本の柱」になった理由
認定計画に対して、国は5つの支援をセットで準備するそうで
①税制優遇 → 投資がしやすい
②機構出融資 → 資金調達がしやすい
③運行経費補助 → 運営コストをサポート
④開発許可上の配慮 → 用地確保がスムーズ
⑤関係法令の特例 → 規制を緩和
これって、「本気で業界全体を変える」という国の決意の表れですよね。
従来の施策は「この要件を満たせば補助金ね」くらいだったのに、5つ同時に、組み合わせて支援する。
それだけ覚悟が必要な改革なんです。
全国のトラックステーションが「真の中継ハブ」に生まれ変わる?
ええ、ここですw
私が一番言いたかったのはここ!
この中継輸送戦略で最も活用されるべき施設が、全国にある「トラックステーション(トラステ)」なんです。
現状、日本のトラステは「休憩・食事・仮眠の場所」という位置付けです。
でも、改正制度を活用すれば、EU・アメリカのトラックターミナルレベルの「真の中継拠点」に進化する可能性があるんですよね。
EUやアメリカのTS(トラックストップ)は
・ドライバーの休憩・食事・宿泊
・荷物の積み替え・仕分け機能
・複数運送業者の共用ターミナル
・燃料補給・車両整備
・行政手続きの対応(IOWA80では行政の手続きができます)
・情報・通信インフラの完備
・病院、散髪などのケアサービス
つまり、単なる休憩地点じゃなくて、物流の「結節点」です。
私は今回の法改正による中継輸送が日本のトラステも、同じレベルに進化できるチャンスになるんじゃないかと期待しています。
トラックステーション×中継輸送の相乗効果
改正制度の認定を受けるには、「貨物自動車中継輸送実施計画」を作成して申請するんですけど、その時に既存のトラックステーションを活用する選択肢が出てくるんですよね。
考えてみてください。新しく拠点を作るのって、大変じゃないですか?
用地確保に時間がかかるし建設費もかかる。
許認可も複雑でめんどくさい。
でも既存のトラステが「中継輸送の認定拠点」として位置付けられたら、そこを活用するだけで済むんですよ。
そうなると
・運送業者側 → 新規投資不要で中継機能が使える
・トラステ運営者側 → 利用者が増える、機能投資の正当性が生まれる
・ドライバー側 → より充実した休憩・仮眠施設が活用できる
・地方自治体側 → 既存インフラ活用で効率的
すべてがWin-Winになるはず!
駐車スペースだけのトラステが北関東~東北には多いですが、そういった用地も有効に活用できるような仕組みになるといいなと思っています。
「日本版TSの高度化」が今こそ始まる
正直なところ、日本のトラックステーションは、EUやアメリカのそれと比べると機能が限定的です。
でも今回の改正制度で、国が「中継輸送の拠点化」を推し進めるなら、トラステも一緒に進化させることができたらいいなって思っています。
例えば、こういった機能強化が考えられます:
①仕分け・積み替え機能の充実 → 荷物の交換がスムーズに
②情報システムの整備 → どのドライバーがどこにいるか管理できる
③車両メンテナンスサービス → 長距離後の点検対応→主要ディーラー全メンテナンスができるとか画期的!(これALPラジオでもやってほしいって言ってたやつw)
④ドライバー待機施設の高度化 → 仮眠室、食堂、シャワー、更衣室など
⑤複数事業者の事務機能共有 → 書類作成、FAX、打ち合わせスペース→共同点呼もOKになるので有益
⑥デジタル運行管理システムの導入 → 運賃・配車の透明化
「単なる休憩施設」から「物流結節点としてのTS」へ。そういう転換が、この改正制度で可能になるんです!
トラステが「中継ネットワークの要」になる日
考えてみてください。
全国に点在するトラックステーション。
そこが、改正制度の認定拠点として機能したら、どうなりますか?
「つながった全国物流ネットワーク」が完成するんですよ。
東京の運送会社が福岡に荷物を運ぶとき、
①東京のトラステで初回ドライバーが荷物を積載
②大阪のトラステで交代(初回ドライバー仮眠、次のドライバー乗車)
③岡山のトラステで再交代
④福岡のトラステで最終配送ドライバーに引き継ぎ
すべてが「認定された中継輸送ネットワーク」で完結する。
ドライバーは長時間運転しない。複数事業者が対等に参画できる。適正運賃も実現しやすい。
こういう物流のあり方が、トラステを中心に実現するんです!
ただし、課題もある
トラステをそこまで高度化させるには
・施設投資 → 仕分け機能、情報システムなど
・運営体制の整備 → 複数事業者調整、労務管理など
・制度設計 → トラステの「中継拠点としての位置付け」を明確化
・運送業界の協力 → 実際にトラステを使ってくれる事業者確保
今の改正制度では「貨物自動車中継輸送実施計画」を2社以上で申請することになってます。
その時に、既存トラステを申請拠点として組み込む道が開かれるといいなと思っています。
つまり、国土交通省やトラステ運営者、運送業界が一緒に「トラステの中継拠点化」を制度設計の段階で検討する必要があると思っています。
ぜひ、トラックステーションの有効活用を組み込んでいただきたい!
今が「日本版TS革新」の準備期
改正物流効率化法は公布から6ヶ月以内に施行されます。
その前に、国土交通大臣が基本方針を発表するはず。
その基本方針に「トラックステーション活用」を盛り込めるかが、私の一番の注目ポイントでもあります。
業界全体で声を上げるべき時期ですね。
「中継輸送=新しい拠点だけじゃなくて、既存トラステの活用で実現させたい」という意思を示すことが大事です。
運営主体の全日本トラック協会は率先して声をあげていただきたいところです。
業界の「力関係」も変わる可能性
これまでの物流業界って、大手に支配されてきたんですよね。
大手が地域ごとに拠点を持ってるから、中小は大手に頼るしかない。
でも中継拠点が共用化されると、中小運送業者も「拠点を使う権利」が得られるんです。
特にトラステを活用できれば、中小でも「2社以上で申請して、既存トラステを認定拠点にする」という選択肢が生まれます。
結果、業界全体の構造が「ピラミッド型(大手が頂点)」から「ネットワーク型(対等な参画)」に変わる可能性があるんです。
これは「2024年問題の本当の解決策」なのか
多くの人は「2024年問題=時間外労働が制限される、ドライバーが不足する」という"ネガティブ"で捉えてます。
でも実はこれ
「時間運転できないなら、複数人でリレーしよう」
「全国のトラステを活用したネットワークを作ろう」
「地域で協力しよう」という工夫が、結果的に
・ドライバーの働き方が改善される
・運送会社の経営が安定する
・多重下請けが減る
・適正運賃に近づく
・日本の物流インフラが世界水準に引き上げられる
まさに好循環ですよね。
これから業界がすべきこと
認定制度は公布から6ヶ月以内に施行されます。
その前に国土交通大臣が基本方針を発表するはず。
そこで明らかになるのは
・申請に必要な要件
・認定基準
・支援措置の詳細
・拠点の標準仕様
運送業界は今、準備の時間です。
「うちは参加するのか」「どの地域の拠点に加わるのか」を真剣に検討すべき時期です。
そして同時に、トラックステーション運営者も、この機会を逃さず「中継拠点化への機能強化」を検討すべきなんですよ!
ねえ!トラ協さん!!
最後に
改正物流効率化法成立は、ニュースとしては「中継輸送の制度化」という一行です。
でも、実は日本の物流システムが「個社完結型」から「ネットワーク型」へ転換し、トラックステーションが「真の物流結節点」に進化する起点だと私は思っています。
2024年問題は危機だけど、この制度を上手に使えば、業界全体と物流インフラが健全な形で生まれ変わる可能性を秘めてるんです。
全国に沢山あったトラックステーションが年々減っていくニュースを見るたびにめちゃくちゃ悲しくなっていたので、
この法改正をぜひ有効に使ってトラステが盛り上がっていたあの時代よりも盛り上げていきたいところです。
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プロフィール

とら子
トラック運転できないAT限定免許配車マン。
トラックは街の風景だと思って過ごしてきた学生時代。 けど今はドライバーさんのおかげでご飯食べれています。
配車はドライバーさんと荷主の緩衝材。 目の前の利益より損して得取れ精神で配車係やらせてもらってます。 -
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